最終更新日 2024年11月19日
あん福祉会は東京の小金井市にあるNPO法人の団体で、主に精神障害者を対象に地域で自立する為の事業を展開しているのが特徴です。
また精神障害者にとって暮らしやすい街づくりをすることも、取り組みを行っている事業の1つです。
認証を受けたのが2002年のことなので、これまでに約20年の活動実績があることが分かります。
あん福祉会の具体的な事業
取り組んでいる具体的な事業は、就労移行支援と就労継続支援B型事業、そしてグループホームです。
就労移行支援
就労移行支援は図書館内の書籍配架や新聞整理業務、書誌入力といった作業が中心で、集中力を高めることを目的としています。
一方、カフェアンを始めとした喫茶店での喫茶作業は、飲食接客を通じて対人関係の訓練になります。
地域社会での自立、一般就労を目指す人をサポートする事業ですから、あん福祉会の柱と言っても過言ではないでしょう。
就労移行支援が受けられるのは、就労の希望を持つ精神科外来の通院中の人で、主治医の承諾や紹介状がある人です。
見学をしたら納得次第、申込書類を作成して提出を行い、入所が決まれば利用の開始となります。
就労移行支援事業は平日午前9時00分から午後17時00分、図書配架業務は土日も可能で、午前8時30分からの早番にも対応しています。
支援内容は各種の仕事体験を始めとして、パソコンの訓練やハローワークの登録同行支援、外部実習や就職活動、就労後のサポートと多岐にわたります。
昼食は無料で1日あたり1000円の工賃が発生しますから、作業をしながら働く楽しみや喜びが実感できます。
就労移行支援事業には原則2年の利用期限があるので、ずっと入所して支援を受け続けることはできないです。
つまり、本気で就労を希望したり目指すことが必要となるので、まずは就労を希望するかどうか、本人の意志を確認することが大事だといえるでしょう。
就労継続支援B型事業
あん福祉会の就労継続支援B型事業は、喫茶作業と清掃作業に図書館配架、公園門開閉作業に手仕事など、就労移行支援事業に似た内容です。
違いといえば季節の行事に参加したり、一泊旅行や地域のイベントに参加するなどで、健康診断や防災訓練の実施もあります。
利用時間は平日のみの午前9時30分から午後17時00分までですが、見学をしてから利用を決めることができるのは共通です。
就労移行支援との違いは、就職に不安を抱えていたり困難を抱えている人向きで、年齢制限がないのも違いの1つです。
利用期限は原則として存在しませんから、利用条件を満たして利用の継続が認められれば長く利用できます。
それから就労継続支援B型事業の方が利用者は多く、それでいて一般就労に至る人が限られます。
工賃を受け取って仕事ができるので、そういう意味では一般就労に近い形で社会性を身につけたり、自信をつけられると考えられます。
とはいえ、誰でも利用が認められるわけではなく、利用の目的を明確にしたり仕事体験をして、主治医の意見書の提出や市役所障害窓口に障害福祉サービス受給者証の申請も必要です。
最終面接をクリアしないと利用を始められないので、あん福祉会は支援を必要とする人にとって心強い存在ですが、本当に支援を必要とする人にのみサポートが提供されます。
グループホーム事業
あん福祉会のグループホーム事業は、精神障害者が共同生活をする場を提供して、自立や社会復帰を目指す事業です。
いわゆる通過型グループホームで一般的に利用期限が設けられており、一定の期間内に社会性を身につけて自立した生活の実現を目指すことになります。
複数人が共同で生活をすることから、グループホームの入所は決して簡単ではないです。
通院治療を受けていることが大前提となりますが、更に主治医の同意が得られる回復途上にあること、少人数の共同生活に支障がないなどの条件もあります。
当然ながら共同生活にはルールがありますし、規則が設けられていますから、規則を守ることができない人は入所不可能です。
それと東京都内に現住所があることも条件なので、都外に在住の人は入所対象外です。
就労移行支援か就労継続支援B型事業に週5で通所すること、触法歴がなくて日常生活動作のADLが自立していることも条件です。
あん福祉会のグループホームは入居期間が2年なので、入所してから2年間利用することができます。
障害支援区分は問われませんから、その点はハードルが低いといえます。
ただ、入居者の多くは男性が中心なので、女性よりも男性向きのグループホームとなっています。
火災のリスクを抑える為に、居室内での喫煙は不可能で火気厳禁ですから、このルールを守れるかどうかも重要です。
基本的に入居者が共同生活を行う場なので、緊急時の備えとして24時間連絡を取ることができたり、緊急時に駆けつけてもらえる見守りサポートが導入されています。
参考:【図解】グループホームとは?認知症ケアの特徴や入居条件、メリット・デメリットを解説
まとめ
事業にはもう1つデイケア事業もあって、日中過ごせる場所を探していたり人との関わりを持ちたい精神障害者向けに、無料で場所と専門スタッフの提供が行なわれます。