最終更新日 2024年12月28日
⒈私たちの生活には不可欠な石油
石油は私たちの生活には不可欠なものとなっています。
この資源は車などを動かすための燃料として用いられていたり、様々な製品を作るために使われたりしています。
この資源を用いて作られるものに合成樹脂や合成繊維などがあります。
このような製品を作る工業のことを石油化学工業といい、この工業ではこうした資源を主な原料として、さまざまな生産プロセスをを経て、化学製品等形で製造されるようになっています。
石油化学製品は、日常生活のあらゆるところで使用されており、私たちの生活にはなくてはならないものとなっています。
日本はこのような製品を用いて自動車やコ ンピュータ、電子・電気機器などの製品を作り、それを世界に輸出しています。
このような日本の製品は日本が高い競争力をもっている輸出製品でもあり、世界の中でもこれらの製品はとても高く評価されているのです。
この製品が用いられてつくられた部品などが車のパーツとして用いられているのです。
そして、石油化学製品は日本の輸出製品を支えているという重要な役割を果しています。
⒉石油化学工業の役割
この様な製品を作っているのが石油化学工業というファクトリーです。
この工場で作られた製品は、私たちの日常生活のあらゆるところに使われており、暮らしにおいて不可欠な存在になっています。
しかし、それ自身がそのまま私たちの身の回りにあるというのではなく、身近なものの材料として使われてさまざまな形で私たちの身の回りに存在しているということなのです。
そうした身近なものにはパソコンやテレビ、服や靴、タイヤや電化製品、車などがあります。
身のまわりに非常に多くあるもの材料として用いられているのがこうした製品です。
では具体的にはそのようなものが使われているのかというと、プラスチックや合成繊維、合成ゴムや塗料、 界面活性剤、薬品などが挙げられます。
これらの製品にはテレビのリモコンやスカートやシャツ、いろんなデザインの収納ケースなど、様々な具体例が挙げられます。
扇風機やエアコンの本体にも使われており、眼鏡や携帯電話などにも使われています。
この工業は生活に不可欠な基礎素材を提供する産業としてとても重要な産業で、今後もさらに社会の変化や人々のニーズによって新しい製品が生み出されていく可能性が大いにあります。
⒊各種製品が作られる過程
ではどのようなプロセスでこうした製品が作られていくのかをご紹介したいと思います。
日本ではこのような製品の直接の原料となる原油は海外の油田から運ばれてます。
その原油を精製して様々な製品を生み出しています。
そうした製品を生み出す場所をコンビナートといい、様々な機能を持ったファクトリーが集まって、効率的に生産活動ができるようになっています。
原油は精製ファクトリーやナフサ分解工場、石油化学誘導品工場、そして関連産業工場というところを順番に移動し、製品になっていきます。
このような特別な役割を持ったファクトリーがパイプラインでつながれているものがコンビナートです。
身のまわりにある製品が作られるプロセスはコンビナートにある、 それぞれのファクトリーでどのようなものが作られていくのかを見ると知ることができるようになっています。
原油は精製工場でガソリンやナフサ、灯油や重油、軽油に分離されます。
⒋ナフサが分解されて製品化される
そのうちのナフサが用いられて、私たちの身の回りにあるものが作られます。
ナフサは分解ファクトリーで分解され、プラスチックや合成繊維原料、合成ゴムや塗料・溶剤、洗剤原料などに分解されます。
それぞれの原料を用いて関連産業ファクトリーでさらにその先の具体的な製品が作られていきます。
例えば、プラスチック加工業であれば、自動車や船舶、電子家電などに製品化され、車や船、パソコンなどの製品が誕生しています。
繊維工業では、医療やインテリア、産業資材などの製品が作られ、ゴム工業なら自動車や日用品などが作られます。
塗料工業なら自動車や鉄道、船舶や建築、電機や木工、家庭用などの製品が作られていきます。
合成洗剤や界面活性剤工業なら、洗剤やシャンプーなどの製品が誕生していきます。
このようにナフサは分解されて、様々な関連工場でそれぞれ製品化されていきます。
⒌まとめ
このようなプロセスで私たちの生活に役立つ多くのアイテムが作られています。
大きなものから小さなものまで、こうしたナフサから作られた製品が使用されており、私達の生活をしっかりと支えているのです。
生活用品の多くがこうした原油を輸入して精製されたナフサから作られていますので、原油の価格の動向は私達の生活に直接的にとても大きな影響をもたらします。
日本は資源が少なく、製品の原料となる原油を海外からの輸入に頼っている状況があります。
そのため、海外の油田開発などの投資も行っており、できるだけ安価な価格で安定した原油確保が国の政策としても進められており、原油の安定確保と工業の育成はとても重要な課題であると考えられているのです。